羽後朝日岳 紀行文4

「夏の朝日岳」 ビールを部名垂沢に冷やし、夏の青空をいっぱいにもらい花の朝日岳に向かう。目的は花の写真をたくさん撮りたい。頂上でなるべく多くの花々や植物達に逢いたい。 一時間ほどでA沢出会い。一休みして滝を越え急登に入る。二の沢モッコをいつものように気持ちよく眺め汗を拭く。リシリシノブの群落を写真に収め冷たい沢水を身体に浴びて快調に登る。二時間ほどで源流部に到着。ここは赤褐色の土だ。地下足袋をくぐらせると錆色の水があたり一面に溢れ出る。鉄分を多く含んでいるのだろう。化学分析をしたわけではないが、この水が原因なのかよくわからないがこの沢には魚がいない。シャワークライミングを抜けると間もなく水がなくなる。そこの小さな窪みの中から源流の水が流れ出る。その水を飲みペットボトルに入れ最後の詰め上げに向かう。ここにはコバイケイソウ、ベニバナイチゴ、モミジカラマツ、小さく可憐なオサバグサ、春の雪消え時にはサンカヨウの白い花、シラネアオイ、カタクリ、ショウジョウバカマ、数え切れないほどの花々がきつい最後の登りを和らげてくれる。何時来ても此処の登りは難儀だ。ようやく息を切らして灌木帯を抜けると、低木のミヤマナラ、コメツツジ、ナンゴクミネカエデ、ナナカマド等々が現れ志渡内モッコの尾根に飛び上がる。もうここは別天地である。生保内川の源流部から気持ちの良い風をもらいドッカリと腰を降し、タバコをふかし水を飲む。眼下には夏瀬ダムの湖水が青々と見え、田沢湖のカルデラの様子がよくわかる。右手前前方に朝日岳の頂上が待ち受ける。和賀岳の残雪が眩しく見える。カメラ片手に花々には気の毒だが足で踏みながら頂上に向かう。ここのハクサンイチゲは五月末頃から咲始め九月末まで咲き続ける。今は八月、もう秋の花々が辺り一面を埋め尽くしている。ミヤマリンドウの紫、この花は小さくて可愛い。秋田県では和賀岳、薬師岳、そして朝日岳にしかないタカネセンフリ。星形のうすい水色の花。別名星の砂とでも呼ぶ?余程気を付けて探さないと見付けることができない。                                               <白い シラネアオイ>

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