羽後朝日岳 紀行文3

標高は1300mあまり、登り4時間半、下りのほうが危険である。時間はおなじくらいかかる。いつ登ってもきつい山だ。そんな魅力あふれる山にめったにお目にかかれない。

「五月の朝日岳」 いでたちはこうである。ジャージーのズボン、普通の地下足袋、あとは弁当だけだ。山菜でもあるかなと思い部名垂沢に向かう。もちろん朝日岳に登るためだ。早春の朝日、頂上稜線はもちろん、A沢を過ぎた辺りからスノーブリッジが相次ぐ。此処から上部はいつ崩れ落ちるかわからない残雪の沢登りだ。足元が危険なためA沢を過ぎた辺りから右股の沢に取り付く。スノーブリッジが連続するため非常に危険で斜面からの雪崩の心配もある。15m程の滑滝を慎重にハンドホールドしながら登っていく。ここは誰も登ったことのないルートだ。途中、包丁峰に取り付く最短距離を見つけながら、草付きを急騰して間もなく尾根にたどり着いた。途中の岩場に咲くミヤマダイコンソウ、尾根に咲くトキソウの群落。ピンクに垂れ下がるウラジロヨウラク、美しく咲く花々が行く手を遮る。朝日沢に吸い込まれそうな包丁峰の花の藪をかきわけ頂上に向かう。残雪は生保内川源流部が圧倒的に多い。頂上西斜面に咲くカタクリの花、シラネアオイ等がビッシリと咲き乱れている。あまりにも美しい朝日岳の頂上、これから雪がどんどん消えて、春から夏に向かうこの山にどんな植物があるのか今から想像するだけで胸がわくわくする。そんな頂上を後に志渡内モッコに向けて下山した。部名垂沢は危険なため尾根を歩き、スノーブリッジを避けて二の沢モッコの下流部に降りることにした。 続く

<行太沢・百尋の滝>

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