むくれん児の如く咲くカタクリ群落、濃い紫色のキクザキイチゲ、見てくれんと言わんばかりにたくさん咲き乱れている。七、八年の年月を経てようやく花をつけるカタクリ、今樹々の芽吹きの合間に春の光を一杯に浴びて幸せそうに咲いている。そんな登山道から外れて、小行太沢を地下足袋グリセードで一気に滑り降りた。黄色いフキノ芽が雪の下から顔を出し早く緑にしてくれと騒ぎ立てる。沢の道々シドケ、ワサビ、ホンナ、アイコなどの山菜を採りながら下山した。これからこの山は春の紅葉を共演する。気の早いマンサクの黄色、クロモジの愛らしい黄色、タムシバ、キタコブシの白、様々で多種多様な木々、花々が山一面に躍動し、空間を埋め尽くす。そんな春に出会うのがとても楽しい。
ふらり山旅続編 No4 春の花街道下山
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